華の恋
プー…プー…
ちょっと待って!なんで!?
意味が分からないまま携帯を閉じた。
俺が華恋さけてたの知ってるだろ?
あの日、道端でまたキスしたせいか
華恋に告白されたんだぞ?
嬉しいけど…やっぱり無理で
まとまらないままの俺の気持ちをよそに
毎日俺の部屋に来る華恋。
会っては「好き」と言って、
「勝ちゃんは?」「華恋のこと好き?」
って…そんなことばかり。
正直ぽろっと「好きだよ」って
言っちゃいそうになるけど…。
やっぱりどこかでブレーキがかかる。
それに、今の状況のせいか…
華恋と2人きりだとやたら緊張する。
昨日だって俺のタイプがなんとか言って。
俺は何も言ってないのにセクシーだの
なんだのって変な格好して。
こっちはぎりぎりだってのに…
気付かないであーだこーだ言ってるし。
みなとがあのタイミングで
入ってきてくれてすっげぇ助かった。
…その後の行動は意味が
分からなかったけど。
店についてこられたら困るけど
みなとと2人っきりってのも嫌だ。
って…こんな考えしか出来ない俺も嫌だ。