華の恋
「だって1時間目英語だぜ~?
オレ様は日本人だっつぅの!」
テンション高めにそう語るこの男は
同じく友達の原里真(はらざとまこと)。
「っていうか~…そのラビットって
やめてよね?」
「何でだよ!華恋の見た目そのものが
ラビットだろ?」
そう言いながらイスに座ってた華恋を
抱き上げイスに立たせた。
「154センチの身長に華奢で
細っこい体。
ロングでふわふわの髪の毛を
毎日2つにゆる~く結んで毛先を
少し巻いてる。
おまけにちょっぴり童顔な華恋は…
まさしくうさぎちゃん!
すなわちラビットだぁ!!!」
腰に手をあてむすっとする華恋の
目の前で手を広げ見せつけるように
紹介するまこっちゃん。
「ってか真ってうさぎ好きだよね。
ちっちゃくて細っこい体で
髪2つに結んでたらみんなうさぎって
呼んでるでしょ。
隣のクラスの子も呼んでなかった?」
腕を組んで変なものを見るように話す杏。
そうだよ!
要するにその条件がそろえば誰でも
いいんじゃんっ。
「それに華恋の154センチって…
あんたから見れば小っちゃいけど
全国の高校生に154センチなんて
女の子腐るほどいるからね?」
「そうだそうだ!180センチもある
巨人のまこっちゃんがいけないんだっ」
イスに立ったまままこっちゃんに
つっかかる。