華の恋


華恋が他の男のもの。



俺の知らない華恋を他の男が知ったり、
俺には見せない笑顔で笑いかける。



もちろん…俺にそんなことを
強制する権利なんて無いと分かってる。



けど…我慢できなかった。



ある日、俺の部屋で無防備に寝てる
華恋に…キスをした。



自分でも驚いた。



俺にこんな嫌な感情があるんだと思うと
自分が嫌で嫌で仕方がなかった。



でも…抑えられない。



華恋が俺の部屋で寝てることは
珍しいことじゃない。



だから、その日から華恋が寝てると…
必ずキスをしてしまう癖がついた。



華恋が俺のことなんてなんとも思ってない
ことなんて分かってる。



ずるい…って自覚してる。



バレたら華恋が悲しむ。



でも…俺の性格上…華恋を俺のものに
するなんて出来やしない。



だから汚い方法で華恋に触れるしか
俺には出来なかった。



自分の気持ちを押し殺して。



だけど、俺のその気持ちはあっさり
バレた。


< 65 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop