華の恋
後戻り…。
「華恋のことだから、しつけぇぞ?
あの様子じゃお前が好きって言うまで
つきまとうだろ」
「好き…って…」
何で?
「だってそうだろ?
嫌いな奴にキスするわけねぇよ。
好きだからキスをする。
いくら華恋でも気付くだろ」
やっぱり…。
「このさいさ?告っちゃえば?
案外うまくいくんじゃね?」
「嫌だ」
「即答かよっ!…なんで?」
だって…そうだろ?
俺だって…昨日…考えた。
バレた今、華恋に自分の気持ちを
正直に伝えたら…。
キスをされたのに…あんなことを
言う華恋のことだ。
受け入れてくれるかもしれない。
けど反対に思ったこと。
華恋にとって俺は…今まで付き合ってきた
男達と同じだってこと。
好きと言われれば好き。