華の恋
そう言うと俺は支度をして家を出た。
「おはようっ!!」
学校で華恋の声がしたのは3時間目。
そんなに寝てたのか…。
少し笑いがこぼれる。
「…寝ながら笑ってんじゃねぇよ」
窓の方に顔を向けてうつぶせていた俺の
顔をのぞきこむみなと。
「…告白…したか?」
小声で俺に言う。
「してない」
「なんでだよっ」
「しない」
はぁっ…とため息をつくみなと。
出来ないし…する気も無い。
このままでいいんだ。
『さっき、華恋がストーカーに
あったんだってさ』
は!?
『なんかすっごい怖がってたぞ?
たまたま道で俺と会ったから
送ってったけどさ~。
まぁ、一応伝えとく』