華の恋
もう8時半か…。
腹減った…下降りてラーメン食お…。
部屋から出て店に顔を出した。
「父さん、ラーメン…」
「おうっ!勝!待ってろ、今作る」
「勝ちゃんおはようーっ。
熟睡してたね」
餃子を食べながら笑うアネキ。
「アネキ…塾?」
「そうだよ。でも…勝ちゃん、
カラオケ行かなかったんだね」
「なんで知ってんの…」
「さっきみなと君と電話で。
珍しいね?杏ちゃんの誘い断るなんて…」
そう言うと、アネキは俺の耳元で
嬉しそうに、
「華恋ちゃんのこと?」
って…何で!?
「何で私が知ってるの?って顔だね。
そりゃ華恋ちゃんの恋愛相談所だもの。
それにしても…やるねー勝ちゃんも」
そう言いながらひじで俺の体をつついた。
アネキは上品だし…おしとやかだけど…
こういう変なところがあるのは
やっぱり父さんと母さんの娘なんだと
弟ながらも納得。