華の恋


急な着信に少しスピードを落として
携帯を取り出した。



「………っ…もしもし」



『勝ちゃん勝ちゃん勝ちゃん!!』



「どした?…華恋…?」



『助けてっ!ストーカー!…きゃあっ!』



ストーカー!?



「華恋!?…はぁ…っ…華恋!?」



『いやぁぁぁ!離してっ!』



「華恋!!華恋!!今どこだ!!」



『やだやだやだ!!!』



ストーカーに何かされてる!?



携帯を耳に当ててない…。



どこだっ!?せめてこの通りにいれば…。



「……てよっ!!や……っ!!」



今…聞こえた。



華恋の声だ!



あれか?



腕を掴む男と必死に抵抗する女。



あの女…やっぱり華恋だっ!



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