華の恋


「なんでっ?ねぇ、なんでっ?」



俺の横に並び顔を見上げてくる。



正直…華恋に見上げられるのに
いまだに慣れない俺は足を止めて
華恋から顔をそらした。



「…杏達と遊んでた」



「え?…うん」



「帰り道1人になるの思い出して
迎えに行こうと思ってて…
この道歩いてたら電話かかってきた」



まぁ…アネキに教えてもらったけど…。



「ってか…迎えに来てくれたの?」



「ストーカー…怖がってたから」



「心配してくれてたんだね!」



嬉しそうに言う華恋。



見上げられて…そんなに笑われると…。



どうしていいか分からない。



「…見る目…無いね」



あせってこんなことしか言えなかった。



「は?」



「男の見る目」



「っていうか!やっぱり勝ちゃん
華恋のこと好きでしょ!?」



< 87 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop