華の恋


「華恋いつも1ヶ月ともたないだろ?
すぐ別れるのにすぐ新しい彼氏が出来て。
いわゆる軽い女じゃん」



「軽くないよっ!!!
華恋はいつも真剣だもんっ!!」



「分かってる。華恋は好きになったら
とことん好きになるタイプだってことは
俺がいちば~~~~ん分かってる。
だって、元カレだもん」



興奮する華恋をなだめる。



「でもこの何年間で華恋のこと
ひたすらに想ってる勝だよ?
勝から見たら華恋は軽く見えるんだよ」



「軽くないっ」



「だから分かってるって。
でも…勝は違うんだよ。
勝はずっと華恋だけを見てきたから…。
華恋が自分のことをこの何日間かだけで
好きになるなんて信じられないんだよ。
そして、それを本気で信じたら
自分が傷つくって思ってる」



…そりゃ…。



本当に勝ちゃんがずっと華恋のことを
好きでいてくれたなら…。



キスされただけで好きになっちゃうような
華恋の気持ちを疑うのは分かるけど…。



好きに長いも短いも無いよ。



一目ぼれとかもあるんだし…
その後がうまくいけばきっかけなんて
何でもいいじゃん。



好きなんだもん…何が不満なの?



っていうか…そんなこと思いながらも
ちゃっかり華恋にキスしてるじゃん!!



「…まぁ、勝は不安ってことだよ。
その不安をといてやれば
勝に好きって言ってもらえんじゃん?」


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