華の恋
「不安…」
「じゃあ俺帰るから」
かばんを持って立ち上がった。
「もう?詩織さんには…」
「詩織は今日塾。あっ、それと…」
部屋から出ようとしたみなとは
ドアの横の押入れを叩いた。
「奥にある茶色の箱の中見てみろ。
勝が華恋のこと好きだって証拠
あるから」
証拠?
みなとがドアを閉めると同時に
押入れに向かいドアを開いた。
茶色い箱…茶色…あっ、これ?
奥の方にあった大きな箱をひきずりながら
押入れから出す。
証拠って…何が入ってるの?
よく分からないままふたを開ける。
「…何これ…」
勝ちゃんの小さい時のものかな…。
メダルに…絵?
カードや手紙もある。
…待って…これって…。