一秒だけでも・・・


「夕向!!!どうした!!!」
とお兄ちゃんが飛んできた。

『おおおお兄ちゃん!!!
クマのぬいぐるみが喋った!!!
動いた!!!』

「はぁ?」

『喋って動いたの!!!』

お兄ちゃんは私の額に手をあてる。

「熱はないみたいだな・・・」

『違う!!!これ見て!!!』

私はお兄ちゃんにクマのぬいぐるみを渡す。


クマのぬいぐるみはピタッと動かない。

『あれ?動かな・・・い?』

「夕向・・少し休みなさい。
きっと疲れてるんだよ。」

お兄ちゃんは私の頭を撫でて部屋をでていった。
< 25 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop