Winter bell
車の中でも始終無言で、あたし達はずっと気まずい雰囲気だった。


家の前まで送って貰ったあたしは、車のドアを開けた。


「じゃあ……。ありがと……」


「うん。また連絡するから……」


晴稀はそう言って、申し訳なさそうな笑顔だけを残して車を出した。


寂しいと思うのは、あたしだけなんかな……


あたしと晴稀は、違い過ぎるのかもしれない。


何の目標も無く派遣で働いているあたしと、仕事が出来て収入もいい晴稀。


派手系のあたしと地味系の晴稀は、外見も違い過ぎる。


晴稀は地味でも、あたし的にはカッコイイと思うんだけど…。


ただ、あたしが泊まりたいと言うと何かと理由を付けて断る晴稀の事が、ずっと気になっていた。


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