Winter bell
気まずい空気が流れて、余計に不安になる。


「羅夢……。何か誤解してへん?」


晴稀はあたしを宥めるように、優しい声で言った。


「誤解……?」


「うん、誤解。さっきの子は会社の事務の子やねん。あの子も今日は残業やったけど、普段は部署も違うからそんなに会わへんし!」


「うん……」


「だからもし、俺とあの子の事を気にしてるんやったら、それは誤解やからな」


「でも……」


あの子の方は、晴稀に好意持ってるもん……


「羅夢、俺の気持ち信じられへんか?」


「そうじゃないけど……。でも、不安やねんもん……」


泣きそうなあたしは、小さな声で訴えた。


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