Winter bell
「でも……あの子は、晴稀の事好きやもん……」


あたしが小さく呟くと、晴稀は困ったように笑った。


「俺みたいな地味な奴、モテへんから大丈夫やって!」


「地味なんは認めるけど……。あたし的には、晴稀はカッコイイもん!」


あたしの言葉に、晴稀は嬉しそうに笑った。


「そんなん言うてくれるんは、羅夢だけやわ!」


「ほんまに?」


「ほんまに♪それに、俺が好きなんは羅夢だけやから!」


あたしは晴稀を見つめながら、唇を小さく尖らせた。


「信じられへんか?」


「チューしてくれたら、信じてもイイけど……」


「ははっ♪」


晴稀は楽しそうに笑って、あたしの唇にチュッとキスをした。


< 26 / 129 >

この作品をシェア

pagetop