Winter bell
晴稀の瞳を真っ直ぐ見つめて、ゆっくりと口を開く。


「もっと熱いのがイイ……」


「えっ?」


「もっと熱いチューしてくれへんかったら、信じられへん……」


あたしはそう言って、上目遣いで晴稀を見つめた。


少しだけ頬を赤らめた彼があたしの額にキスをした後、唇にもそっとキスを落とした。


熱くて甘くて、長い長いキス…。


「……っ、んっ……っ!」


少しずつ荒くなる息が、あたしの感情を掻き立てる。


「晴稀……。今日泊まって……」


唇を離したあたしは、囁くように言った。


「え……?」


「イイやろ……?泊まって……」


そして、縋るような気持ちで晴稀を見つめた。


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