Winter bell
待ち合わせ場所に行くと、先に晴稀が来ていた。


あたしは、スーツ姿の彼の元に駆け寄って抱き着いた。


「ごめん、待った?」


そのまま顔を上げると、晴稀は笑顔であたしの頭を撫でてくれた。


「俺も今着いたとこやで!今日は何食いたい?」


「う〜ん、何でもイイよ!あっ、やっぱり久しぶりに居酒屋行きたい♪」


「じゃあ、居酒屋にしよか♪」


「うんっ♪」


あたし達は手を繋いで、ゆっくりと歩き出した。


「もうすぐクリスマス〜って感じやんな♪」


「ははっ!何や、それ!」


あたしの言葉で楽しそうに笑った晴稀を見て、少しだけくすぐったい気持ちになった。


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