Winter bell
居酒屋に着いたあたし達は、テーブルに案内して貰って注文をした。


晴稀はビール、あたしはカクテルを選び、おつまみも何品か頼んだ。


「「乾ぱ〜い♪」」


何に乾杯をしたのかは、よくわからなかったけど…


晴稀と過ごせる事が、あたしは楽しくて仕方なかった。


「今日はナンパされた?」


「どう思う?」


不安そうに尋ねて来た晴稀に、あたしは意地悪な笑みを浮かべた。


彼は少しだけ悩んだ後、拗ねたような表情を見せた。


「その顔はされたんやろ?」


「されてないから♪」


本当はナンパされたけど、笑顔で否定した。


だって、あたしには晴稀だけやから、ナンパなんて関係ないねんもん♪


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