Winter bell
「そのままの意味ですよ?」


「喧嘩売ってんのっ!?」


あたしは、山本さんに殴り掛かりたい衝動を抑えながら、大声で言い放った。


「そういうとこがつまんないって言ってんの!」


意味がわからん……


何で初対面のこんな女に、そんな事言われなアカンの!?


「堀川先輩の彼女だって言うから、どんな女なのかと思ったら……」


山本さんは気怠そうに呟くと、煙を吐き出した。


「ただのおばさんやし……。顔もスタイルも、別に大した事ないやん!」


あたしを品定めするように見た彼女が、小さく笑う。


「ちょっと!人が黙って聞いてたらっ……!」


あたしが席を立ち上がると、山本さんはプッと吹き出した。


< 46 / 129 >

この作品をシェア

pagetop