Winter bell
「何か飲む?」


「ううん、大丈夫♪」


あたし達は、晴稀のアパートで寛いでいた。


「ねぇ、晴稀はクリスマスも仕事なん?」


あたしは、ソファーに座った晴稀にピッタリとくっついた。


「うん……。ごめんな……」


「イヴとクリスマスは、一緒に過ごしたかったなぁ……」


ため息混じりに呟くと、晴稀が申し訳なさそうに笑った。


「イヴの夜なら時間あるから、ご飯食べに行くか?」


「う〜ん……」


「嫌か?」


不安そうに尋ねた晴稀に、満面の笑みを見せる。


「仕方ないから、それで許すわ♪でも奮発してよ?」


あたしの意地悪な態度にも、彼は優しく笑ってくれた。


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