Winter bell
お酒が入ったあたし達は、高校時代の話に花を咲かせていた。


晴稀と話していると、すごく楽しくて…


あたしはふと、ずっと思っていた事を口にした。


「堀川って、もっと恐い感じかと思ってた!」


「何でやねん……」


「やる気ないツッコミやなぁ」


呆れたように言った晴稀を見て、あたしはクスクスと笑った。


「だって高校の時は、いつも真面目に勉強してたし……。無愛想やから、ほとんど喋らんかったもん!」


その時の事を思い出しながら話すと、晴稀はバツが悪そうに口を開いた。


「あれは……たぶん、緊張しててん……」


「はっ!?何で緊張するん?」


恥ずかしそうな表情をした晴稀を見て、ケラケラと笑ってしまった。


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