Night Large Snake

煙は空に舞い上がり、消えた。

「あぁ。だから、その時暴言吐いた奴は死んで当然だった。
でも、京を止めてなかったかのように話し始めたんだろ?」

海は説明してくれた。

そうだったんだ。

あの時、九条さんは京を見えない糸で止めていた。

「…九条さんの親御さんって…。」

私は聞こうとする。

その時、海は私を見た。

その瞳に私はもう口を開かないと決めた。

瞳が、“聞くな”と言っているから。

「…俺からは言わねぇ。あいつの家は色々あっから、本人に聞け。」

そういう意味らしい。

…何故、私。

こんなにも何かに執着してるの?




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