Night Large Snake
床を睨みつけて押し黙っていた。
「雨水。」
名前を呼ばれて、手をひかれた。
…なんかイライラする。
私だけがイライラしてるようで、イライラする。
何も話さず、道を歩く海がこっちを振り向く。
隣の道路は暴走族はもう走っていない。
「…どうした?」
「何が?」
繁華街を過ぎて、周りは静かになった。
私の家の方に歩いている様子。
空を見上げると、遠くの星、ハクチョウ座のデネブが見える。
でも、こんな近くで手を繋いでるはずの海の心は見えない。
「…さっきの人、海のお父さん?」