Night Large Snake
家まで後数メートル。
私達は街灯の下で止まっている。
その光で海の金髪が反射する。
「違う。」
「え?」
予想外のその言葉に素っ頓狂な声が出た。
海はそれが面白かったのか、少しだけ笑う。
その笑顔に見とれながらも、私は問う。
「…お父さんじゃないの?」
「父親だけど。俺のじゃない。」
あの綺麗な顔立ちは、海と似ていると思った。
そして…海の金髪を見てあの男の人の髪の毛の色を思い出す。
黒い髪の毛。
「もしかして…。」
私の知ってる美形な人であの黒い髪の毛を持ってる人は…。
あの人しかいない。