Night Large Snake
ひどい仕打ちだと思う。
もし、私が今“何か”があったらどうしてくれるのだろう。
それに、海の携帯番号も知らないや。
聞かないし、聞いてこないし。
私達、恋人同士っぽくない。
…なんて思ったのは、大きな間違いだった。
私はすぐに思い出した。
あの夜、海が私の携帯に電話してきた事を。
携帯の着信履歴から海の番号っぽいものに電話を掛ける。
もし、駄目だったら…。
一人で帰ろう。
いい加減、お腹が空いてならないから。
3コール目。
諦めようとした時、雑音が聞こえた。
「…もしもし?」
『どうした?』
海の声が聞こえた。
ローファーを履いて、外に出る。
「…え…と。」
迎えには来てくれないの?
なんて、聞いて良いのかどうなのか。
そもそも、迎えに来て、なんて何様!?
『九条と一緒じゃねぇのか?』
「九条さん?今日は学校来てないみたい…だけど。」
私は答える。