Night Large Snake
海がこっちに手をのばした。
何か、と海の方を見ると視線がぶつかった。
私の肩を掴む海の手。
「…で?」
…で?って何??
海から発せられた言葉に困惑する。
「何が言いたいんだよ?」
やっぱりこの人、尊敬する。
言えない事があるのを何故見破るんだろうか。
何故、それを無理矢理にでも私の口から言わせようとするのだろうか。
“夏休みも溜まり場に行って良い?”
そう言おうと口を開けた瞬間、塞がれた。
急に海の舌が割り込んできて戸惑う。
……何!?
キスしてる、というのか噛みつかれている、というのか。
この際、それはどっちでも良い。
「…ん…。」
急にだったから、呼吸が保たない。
殺す気!?