Night Large Snake

二度目の挑戦に出た。

久しぶりに九条さんに会ったからか、勇気が湧いた気がする。

私は夜の北街の一角を抜けて、海に行こうとした。

「ねぇ。」

不意に後ろから強い力で肩を掴まれて、後ろを振り向いた。

「ちょっと面貸しな。」

そこには、一回は見た事があるかもしれない女の顔。

いくら記憶力の良い私でもこの大きな一角で会った全員を覚えたりはできない。

ツラ貸しなよ?

ツラって何?

顔の事?

私は少し後ずさりしたら後ろから背中を押されて無理矢理、前に歩かされた。

何が起こってるのかが把握が出来ない。



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