Night Large Snake
海は一人、部屋に入ってしまい私だけ違う空間に入っている様。
「…まだ付き合ってんだ。さすが、海と狐狼に気にいられた子。」
名前を…澤田さんと言っただろうか。
「拓(タク)さん。」
京は少しだけ顔をしかめた。
澤田さんが、“狐狼”と言ったからだと思う。
九条さんの事を“狐狼”と言われるのが嫌いらしい。
「悪い。ミヤちゃんと海に気に入られている…」
言葉が終わらない内に、九条さんはバキッと音が響くくらいの力で、澤田さんを殴った。
「…ミヤちゃんだと?」
九条さん的には、“ミヤちゃん”と呼ばれる方が嫌いらしい。
殺気立った九条さんを、京はケラケラ笑う。
もしかしたら、この結果を知って澤田さんを嵌めたんだろうか…。