Night Large Snake

私は海水浴場が見えた窓の外を凝視した。

「…誰もいない。」

「寄りつかなくなっちゃったんだよな。」

ケラケラ笑う京。

あぁ、そういうこと。

毎年来てる九条さんの組の柄の悪い人達を見て、一般のお客様は来なくなってしまったと…。

「……営業妨害。」

小さく呟いておいた。

「バーベキューもやるよ。」

九条さんは楽しそうに笑う。

海水浴場に着いて、海の家に入った。

「おいで。こっち。」

海を見渡す私に九条さんは、声をかける。

更衣室に入って、着替えると九条さんの白い肩が見えた。

「…蛇?」

私の言葉に、九条さんはこっちを向いた。



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