Night Large Snake

―――チャリン。

何かが落ちる。

コロコロ…と転がり、私の足にぶつかった。

私はただぼーっとソレを見ていて…。

ただ…。

「雨水。」

その言葉に現実に帰ってきた。

私の足元にあるのは、100円玉。

シンクロした…。

高鳴る鼓動を落ち着かせて、100円玉を取って海に渡す。

「大丈夫か?」

「全然平気。」

海は100円玉を受け取って、自動販売機に入れる。

辺りはもう暗くなっていて、海も砂浜も紺がおりている。

「何飲む?」

「あ…お茶。」

ボタンを押した海は私にペットボトルのお茶を差し出した。

「ありがとう。」





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