Night Large Snake

私が着いた時は、もうドンチャン騒ぎだった。

二階は静かで、一階から沢山の人の気配。

玄関で呆然として立ち竦んでいると、階段から京の姿が見える。

「何やってんの。うーちゃんの事、待ってたよ。」

片手に、缶ビールを持っている。

あはは、と笑って私の腕を掴み引っ張り込んだ。

一階の部屋には行った事がない。

だから、少し躊躇する…暇もなく扉の向こうに入る。

「お姫さんの登場!」

京はそう言って、無謀にも私の腕から手を引き離した。

『夜の大蛇』のメンバーはかなり多く、知らない島に置いてかれた気分。

どこに行けば良いのか、分からなくてただ突っ立っていた。




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