Night Large Snake
確かに海はいるけれど。
「海は兄弟じゃないよ。」
彼氏としてだし。
九条さんは、手をパタパタと横に振り否定を表した。
「椎名、姉さんいるよね?」
出てきた言葉が意外すぎて、思わず目を見開いた。
「お姉さんっ!?」
「叫ぶんじゃねぇ。」
「あ、ごめん。お姉さんいるの?」
海はこっちを向いて、頷く。
…暴走族の人って、もっと荒んでるんだと思っていた。
すごい偏見なのかもしれない。
でも、家族に囲まれている。
「…今度会わせてやる。」
私は微笑んだ。