Night Large Snake
「おかえり、雨水ちゃん。」
使わなくなったキッチンに、自分の母親が立っている。
返事を返す事も出来なく立ち尽くしたまま、顔をリビングのソファーに向ける。
「おかえり。」
優しい笑みを浮かべる自分の父親。
「ご飯は?食べてきた?」
その言葉で、私は我に返り、
「ただいま。食べてきたよ。」
そう言って部屋に閉じこもった。
…何?
自分の中で何が起こってるのか把握できない。
こんなに遅い時間に帰ってきても、文句を言わない私の両親。
私は、リビングに行く。
…それは、優しいからか。
それとも。
「雨水ちゃん、話があるの。」
お母さんの声。
「何?」
「お母さんとお父さんね…。」
罪悪感からか。