Night Large Snake
…あれ?
私は昼休み、屋上に行くと周りを見回す。
「誰もいない。」
と言った瞬間、扉が開いた。
「…ったく。俺の睡眠時間を返せ。」
「まるごと潰せば良いのに。」
「海が駄目だとさ。」
そんな会話が聞こえる。
九条さんと京が入ってきて、私を見た。
「あれ?もう昼休みか。」
京は腕時計を確認して言う。
…面倒な事って?
私は、海の誕生会の時もその言葉を聞いた気がした。
「椎名、忙しいから来れないって。倉庫にも溜まり場にも戻ってこないかもしれない。」
パンの袋を開ける九条さんは、私の近くに座り込む。
「忙しいの?」
「忙しい。」
京から即答で返ってくる返事。