Night Large Snake

私が何も言わなかったのは、領域じゃないから。

京九条さん、海の入れる領域に、私は入れない。

入る権利がない。

だから、ただ黙るしか出来なかった。

「…お腹空いた…。」

お財布をカバンから出して、下に向かう。

一階のリビングは、少人数の声が聞こえた。

人がいるんなら、鍵閉めなくても良いか。

と、玄関を開けてコンビニに向かった。

京の言う“良い子”の意味も考えずに。





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