Night Large Snake
頬に触れていた手が離れる。
「分かってないなぁ、お姫さん。お姫さんがココにいる時点で、か弱いしお荷物だろ?」
…お荷物?
「そんで、大蛇が必死に守ってるお姫さんが滅茶苦茶にされたら…どんな顔するかな?」
眉を寄せた。
この男、大蛇ってチーム全体の事を言ってるんじゃない。
海の事を言ってる。
「…っ。」
怒りも覚えて、束の間。
男は私のYシャツの無理矢理引っ張って、ボタンが何個か弾け飛んだ。
何が起こったか、すぐに理解が出来ない。
「や…っ海!!」
でも、ただ大きな声で海に助けを求めたのは確かだった。