Night Large Snake
海の肩越しに見えるのは紅い巻き髪と、黒いロングストレートの後ろ姿と…。
沢山の人がさっきの茶髪の男をリンチするように囲っている姿。
でも、そんなに──。
「海、止めて。あんなにやったら…あの人…っ。」
「雨水。」
優しく呼ぶ海。
そして、扉の外へ出た。
出た後だけど、茨と亜利哀を置いてきてしまった。
「茨と亜利哀は大丈夫?」
「当たり前だろうが。あいつらはそこらの奴らとは違う。」
『黒の獅子』と呼ばれる茨が総長のチーム。
近くのビールケースの上に座らされる。
「何もされてないか?」
海は、私の頬にふれて話し出す。