Night Large Snake

私はこくり、と頷いた。

「…ごめんな。」

と次に出たのは、謝罪の言葉。

少しだけ驚く。

「大丈夫。海が来てくれた。」

「あぁ。」

満足そうに海は言って、抱き締めた。

「キャーっラブシーン。」

京が言いそうな台詞を平気でやってのける、我が友人の茨。

「黙りな。」

それに鋭い言葉を言うのは、亜利哀。

私の中学の卒業間際に出来た心友。

「久しぶり。」

海から離れて、二人に抱きついた。

「よしよし」「元気っぽいね」なんて言いながらニコニコとする二人。

「彼氏が妬いてるよ?」

と茨に言われ、海を振り向くと不貞腐れ気味に煙草を吸う姿がある。

慌ててそっちに戻ると、頭を撫でられた。




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