Night Large Snake
亜利哀のお父様は、とてつもなく大きい会社のシャチョーさんらしい。
茨は総長だけど、亜利哀はチームの何かに協力してる訳じゃない。
あくまで、“茨”自身に協力してるだけ。
消えた車の方向を見ながら考えていた。
私は、本当にこっちの世界へ足を踏み込んだ。
「ひゃっ。」
急に肩を掴まれて、後ろを振り向かせられる。
当然のように海がいて、唇を重ねられた。
散々殺されそうになった挙げ句、首筋を強く吸われた。
「…なっ!!」
「帰る。」
その一言で、さっと身を翻して前に進む。
私は海の特攻服を羽織ったまま、海の隣に並んだ。
「海?」
「あ?」
いつもと同じように、返事をしてくれる。
安心する。
…だからか。
「…コンビニ寄っても良い?」
飛んでいたハズの空腹感がまたしても。