Night Large Snake
ペットボトルを床に置いて、海に「ありがとう。もう大丈夫、お休み。」と言おうとした。
でも、ペットボトルを置いて海の方を向くと、急に私の脇腹の横に腕を滑り込ませる。
何事か、と思い口を開いたけれど。
もう遅かった。
足は既に宙に浮いている。
私は身長が低い訳じゃなく、勿論海は結構高いのだけど…兎に角、きっと海の力は強過ぎると思った。
何故、高二の私の体重をこうも易々と持ち上げられるのか。
「お、降ろして?」
「あぁ。」
と言ったにも関わらず、海はそのまま歩く。
急に離されて、床に尻餅をつくのは嫌だから首にしがみついた。