Night Large Snake

もう、行ってしまう。

今日は見回りらしいから。

私は海の姿をボーっと見ている。

「早く寝ろ。」

頭を撫でられた。

「海って、人殴ったりするの?」

私の頭を撫でた手を握り、静かに包み込む。

「…あぁ。」

海は嘘を吐かない。

その事に安心して、焦ったりしてきた。

「女は殴らない。男は女に手をあげないって規則に入ってっから。」

「…うん。行ってらっしゃい。」

その手を離した。




< 298 / 525 >

この作品をシェア

pagetop