Night Large Snake
三人の女子生徒は、ギョッとした顔をして手の主を見る。
「…孤狼さんっ。」
それは呼び名を読んだだけなのに、許しをこうように聞こえた。
「何かしら?」
「あの…ただ…皆さんがこの女を邪魔だって思ってるんだと…。」
パチーン…と弾ける音。
九条さんが平手打ちをした音。
一人の女子生徒がうずくまって、頬を押さえている。
「誰があんた達に頼んだのよ、馬鹿女が。」
「…ごめんなさい。」
「聞こえないわねぇ?あんた達が大好きな海様でも呼んであげましょうか?」
…殴らないんじゃ、ないの?