Night Large Snake

長い紅髪を巻く亜利哀は同じ年代の女子高生なのに、威圧感があった。

まるで、九条さんみたいに。

「決まった?」

後ろから九条さんが話しかけてくる声に振り向いて、横から聞こえた声。

「あ、雨水?」

やっぱり亜利哀。

その後ろには、若い男の人…多分亜利哀の彼氏がいる。

「と、九条の娘か。」

私から逸らされた視線は抜け目なく、後ろにいる九条さんへ向けられた。

「外にいる。終わったら電話してくれ。」

彼氏の人は、亜利哀が頷くと、すっと消えるように人混みに紛れる。

「篠原のお嬢さん、うーに何の用?」



< 380 / 525 >

この作品をシェア

pagetop