Night Large Snake
長い紅髪を巻く亜利哀は同じ年代の女子高生なのに、威圧感があった。
まるで、九条さんみたいに。
「決まった?」
後ろから九条さんが話しかけてくる声に振り向いて、横から聞こえた声。
「あ、雨水?」
やっぱり亜利哀。
その後ろには、若い男の人…多分亜利哀の彼氏がいる。
「と、九条の娘か。」
私から逸らされた視線は抜け目なく、後ろにいる九条さんへ向けられた。
「外にいる。終わったら電話してくれ。」
彼氏の人は、亜利哀が頷くと、すっと消えるように人混みに紛れる。
「篠原のお嬢さん、うーに何の用?」