Night Large Snake


そこで目が覚めた。

ガタガタと体が震えていて、夏でもないのに首に汗がまとわりついている。

カーテンから差し込む夕日を見て、まだソファーで眠っていたと気づく。

さっきから、繰り返し同じような夢ばかりを見る。

だから眠りたくないのに起きていると考えたくないことばかり考える。

…悪循環。

私は弱い。

だから、両親のどちらと住むか早く決められないし、こうやって悪循環する。

どうしたら、九条さんみたいに強くなれるのだろう…?

「………ウミ。」

それはあの水の海か。
自分の名前か。

それとも、愛しい人のことか。



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