Night Large Snake

柔らかく笑う。

「泣いてしまうほど、悲しい夢?」

「みんなが…離れていっちゃうの。海や九条さんや京…みーんな。」

「なにかしたの?」

「優しさに慣れてしまったんだと思う。」

海は何も言わない。

だから、その優しさに甘えてしまって…。

「別に良いんじゃない?彼氏なんだし。」

「…でも…。」

「雨水は、そうやって誰にも頼らないで甘えないで生きていくつもり?」

また涙が零れてくる。

そうしないといけないかもしれない。

でも、覚悟は出来てない。

「…海に会いたい。」




< 408 / 525 >

この作品をシェア

pagetop