Night Large Snake

「考えたことねぇな。」

なんだか…少しその話はしたくない様に聞こえたから、私は黙る。

にしても、凄い。

流石、海の庭。

スルスルと裏道や横道に入っていく。

そしてまた出たのは…

「…お屋敷?」

日本庭園か何かかと思ったのだけど。

「九条の家。」

極道の家、らしい。

気のせいか端の壁が見えない。

それくらい広い。

ポカーンとしていると、海は既に車を停めて降りようとしていた。

「早く降りろ。」

「ま…待って。」

何を待つっていうのだろう?

自分でも理解しがたい言葉を投げる。



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