Night Large Snake






海が来るまで、またニュースを見ていた。

心臓が痛い。

「──明日は小春日和となるでしょう。」

アナウンサーの声が聞こえて、ハッと顔を上げると海が立っていた。

「腹痛いのか?」

「ううん。」

首を横に振る。

立っている海に手を伸ばしてみる。

手を取ってくれて、その手が首に回る。

金髪の襟首に触れた。

「…雨水、」

啄むようにキスをされて頬が紅潮する。

「…海。」

「寝る。」

隣に横になった海に、抱き寄せられる。

「何もしねぇよ。」

耳元で囁かれた。



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