Night Large Snake

一生かかっても、この距離は慣れない。

「…ん…。」

唇が重なった。

私は海がどうしようもなく好きだ。

「…ご、ご飯。」

肺に酸素を送りつつ話すと、海は私をおろしてくれた。

階段を下りると、待ってましたと言わんばかりに豪華なお昼ご飯。

豪華というか…種類と量が豊富。

一人ではこんなに食べないから、なんだか新鮮な感じがする。

「雨水ちゃん、たくさん食べてね。」

「はい。」

海のお母さんはその返事に満面の笑みを見せた。

「海は総長やってんの?」

李久さんはお箸を肉じゃがに伸ばす。



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