Night Large Snake

「誰が誰に。」

独り言のように呟いた言葉に低く返事が返ってきた。

起きてたのか!!

なんか、騙された気分なのだけど。

「…関係ない。」

そう言うと、寝てしまったのか返事は聞こえなかった。

青い厚いカーテンの隙間から、光が零れている。

握り締めた諭吉さんをカバンの上に置いて私はベッドの傍で膝を抱いた。

「…お前にか?」

遅くに返ってくる返事。

低く話していても、海はピクリとも体を動かさない。

「…どこが?名前は確かに…似てるよね。」

読みは同じなのに、真反対の字。

「違う。」

即答しないでよ。




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