Night Large Snake

帰り道がわからない。

…違う。

帰る場所なんてなかったんだ。

私は朝を静かなリビングで迎えた。

太陽が顔を覗かせる朝が一番、嫌いな瞬間だ。

学校には行かない。

もしも、海や京に会ったら言い逃れができないし、会ったとしても上手く笑えない。

私はまた、同じ失敗を繰り返す。

夜になるまで、ソファーに寝転んでいた。

制服を着替えて上着のポケットに手を入れる。

「…関係ないけど。」







夜の繁華街に出た。

女の子1人で歩いてはダメだって言われてる繁華街。




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