Night Large Snake
私は慌てて首を横に振った。
そういえば、こんな所で油を売っている場合じゃなかった。
海に行かないといけない。
「あ?どこ行くんだよ。」
携帯そっちのけで、私に話す。
「…関係ないでしょう。」
それは、無敵の言葉。
私と金髪男の間に何かの繋がりなんてないのに、色々詮索を入れられる覚えはない。
だから、切り離される為の無敵の言葉。
「言えよ。」
私は驚く。
力強いその言葉に。
「…海。」
私は小さく呟く。
まるで、負けを認めたみたいだった。
「―――海だとよ。」
…はい?
今、何故。
電話の向こうの人に言ったんですか?